悠々日記〜7人家族その日暮らし〜

5人の子育てに奮闘しながら悠々自適に暮らしているベンチャー社長の奮闘物語をゆるく発信します。

原生林に行ってきた

先日長男の学校行事で原生林の見学に同伴してきました。長男は公立の小学校には行っていなくて、NPO法人シュタイナー学園という学校に行っています。(残念ながら引越しに伴い転校してしまうのですが)

シュタイナー教育というのは子供達の感性を大事にし、教科書を使わずに学びや体験を与えていく独自の教育方法です。

このサイトが参考になるので、興味がある方はどうぞ。

シュタイナー教育とは?特徴は?どんな子に育つの? - こそだてハック

 

そのシュタイナーの教育課程で3年次に自分達で家造りをする科目があります。(実際に凄いクオリティ。)

その家造りに使う木を切ってもらうついでに大工さんと一緒に原生林の見学に行きましょうという行事。本格的過ぎるw

でも、正直長男は転校が決まっているので、参加を迷っていましたが本人が行きたいと言ったので家族揃って(スタメン7人!)参加した次第であります。前置きが大変長くなってしまいましたが、結論から言うと俺が一番はしゃいでいたかもしれない、ってぐらい楽しんできました。

 

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国有原生林 段戸裏谷

通称きららの森

 

ここの山は国有林、つまり天皇陛下が所有されている山で木を切ったり植えたりする事は勿論、枝や土を持って帰る事もできない神聖な場所なんです。と案内をして頂く木こりさんから説明がありました。(罰金もあるらしい)

だから伊勢神宮式年遷宮の時の様に神事を行ってから伐採するんだな。後々ご紹介しますが、この木こりさんの言葉の重みがとにかく半端じゃなかった。

因みに、勿論ですが、ここの原生林の木を切る訳ではありません。木を切ったり植えたりできるのは本来私有林のみなので、近くの私有林で伐採して貰います。

 

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木こりさん曰く、植林なんてのはただの人間のエゴで、山にとってみたら遺伝子組替えの様なものだと。

 

山は1つの生命体

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よく国内の間伐材の利用が減り、日本の林業が衰退し山の状態が悪くなるケースが多いという話を耳にしますが、人の手が入っていない山、原生林とは実際どういうものなんだろうと思っていました。

そもそも間伐が必要なのは植林された人工林の山だけで原生林の山は植林も間伐も必要ないらしい。大自然に人の手など太古の昔から不要なのだ。

 

落葉樹は自らの落ち葉で腐葉土を作り、栄養価の高い土壌にすることで十分に養分を吸収し成長していくらしい。

木は自らの為に葉を落としているのかもしれない、と一瞬思ったが、いや、何かの為にとかそんな訳ない。無理に意味を持たせようとする事こそ人間のエゴだと気付いた。

花は花故に咲き、草は草故に生い茂る。木は木故に、葉を付けては落とすのだ。

そこに意味などない。

 

そして、その落ち葉を分解するのが微生物の働きで、微生物が存在しなければこの世の生物は生きていけないらしい。木も草花も動物も、そして勿論人間も。

 

木は何万?(単位はわからないが)もの胞子を放出するが、親である木が在る間は陽の光が入らず育たないそうだ。親木が何らかの理由(虫に侵されたり、老逐したり、台風で倒されたり)で倒れた時に初めて陽の光が入る様になり、胞子が芽吹き成長する。その中で一番成長力のある子だけが育ち、また親木となるらしい。

そして倒れた親木は膨大な年月をかけて微生物が分解し、土へと還る。普通の木の周期はおよそ800年と言われているそうだ。樹齢何千年レベルの樹木に神が宿ると言われるのもわかる木がします。

なんて壮大なスケールの話なんだ!と木こりさんが淡々と説明を続けている間中、興奮していました。そして木こりさんはこう断言したんだ。

 

『山は1つの生命体なんです。』

 

痺れた。仕事が忙しかったり、行き詰まっていたり、理解して欲しい人に理解して貰えなかったりで余裕がなかった自分に、そんなちっぽけな事で悩む必要はないと教えて貰った気がしました。昔から日本人は山に神が住んでいる、宿っていると信じ、云い伝えられてきましたが、少し感覚的に理解が深まった気もします。

屋久島や奥飛騨の原生林にも前から行ってみたいと思ってたけど、改めて行ってみたいとも思った。

 

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 木が倒れて分解され、苔が生えている。原生林には至る所で目撃する事ができる。

 

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数年前に台風で倒れた巨木。

 

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折れた幹の部分。虫に侵されたらしい。分解が始まっていて既に一部柔らかくなっている。

(子供達も真剣な眼差し!)

 

この世は神秘に溢れている

 

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最初この写真を撮った時は、アレは、何だろうと思っていましたが、

 

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コレ、何だろう?デカイ❗️

堪らず「何ですか?コレは⁉️」と木こりさんにきいたところ、コレは木のかさぶたの様なものらしい。

 折れた枝の根元を自分で治すとこのようなかさぶたの様になるそうだ。自然治癒能力。凄いなぁ。

 

 木こりさんに「山は1つの生命体だ」と教えて貰ったが、ふと思った。

 

 この世は神秘的な事柄、つまり人智が及ばない事柄に溢れているのではないだろうか。

 

山も木も微生物もそうだが、人はまだ水についても完全に解明できていない。

水について全く解明されていない謎を5つ紹介「氷は1種類ではない」 - ライブドアニュース

 

あまりに身近で考えもしなかった…水の未解決性質 - NAVER まとめ

 

そして。水は記憶媒体だという事は分かってきたが、何故そうなるのかはまだ不明のままです。水は音波や言葉等にも著しく影響を受けていますが、水についてはまた機会があればまとめたいと思います。

 

人間の脳も腸内細菌もほんの一部しか解明できていない。この世は神秘に溢れている。だから面白いんだ。

 

そんな事に想いを馳せながら原生林を回ってきた。赤子を背負いながら。

 

木を切ってもらう

原生林を見学した後、私有林に移動し山の中でランチをとりました。

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お母さん達がそれぞれ持ち寄ってシェア。どれも絶品!豪華ランチです。

 

さぁいよいよ木こりさんに木を切って貰う時がきました。間伐材も大事な資源だという事を覚えておいてください。と木こりさんより前置きがあり、木を切り始めました。 

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 倒す方向を慎重に調整する木こりさん

 

ここの伐採場はアスレチックにもなっていて、ガキ大将養成所も運営しています。

しかもなんと、引越し先から車で10分ぐらいの位置。これは参加するしかないw

 

木を切った後、皮を剥いでいる間、展望テラスで景色を眺めていました。

 

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素晴らしい景色!

 方角は違いますが、引越し先の足助地区です。

山があり、川があり、そこに人間が住まわせて貰っている。そんな風に思えた。

ここで暮らしていける喜びを感じていた。

 

〜悠々自適に生きる〜

 

 

古民家改修 解体編その4

築200年の古民家を改修して田舎に移住する計画を進めています。

 

多忙の極み。あらゆる事に忙殺されて中々更新ができない。いきなり言い訳から始めるのもなんですが、かなりヤバし。

それにしても毎日更新してる人は本当に凄いなぁと思う。

 

照明デザインの仕事で3月末にオープンするホテルの現場に詰めているのですが、工事が遅れに遅れて未だに引き渡しができていない。

内装工事しながら家具の搬入、アートの取付、照明の調整、スタッフのトレーニングを同時進行で進めている状態。前代未聞の現場です。

間に合うかどうか誰も把握できていない。

大丈夫だろうか。俺が心配してもしょうがないんだが。

 

さて、本題の古民家改修ですが、 順調に解体も進み今は大工さんに工事に入って貰っています。解体編は今日でおしまいです。

古民家改修の続きの内容なので、初めて読んでくれる方は最初から読んで貰えると時系列で内容がわかると思います。

 

古民家改修 - 悠々日記〜7人家族古民家暮らし〜 

 

解体8日目

この二日間は大学の同級生達が手伝いに来てくれました。内一人はわざわざ三重から二日間共手伝いに来てくれて本当に感謝です。みんなマジでありがとう‼️

 

この2日間で残っていたキッチン増築部分の屋根解体をしようと思っていたので、早速以前、ハツリ屋の友達が解体してくれた壁の瓦礫から掃除をしてトタン屋根を解体していきます。

 

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 掃除しながら作業するのが一番効率が良い。

 

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 燃やせないものは一旦防空壕に。

家のすぐ裏に防空壕があるのだw

 

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想像以上にトタンを剥がすのに苦労した。

 

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 途方に暮れる三重から駆けつけてくれた友人G。絶賛恋人募集中。

 

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なんとか一部を残してトタンを剥がせた。空が見えて明るくなりました。改修後は天窓を付けて明るいキッチンにします。

 

そして、この日は偶然大学の先生が携わっている古民家再生プロジェクトの内覧会が引越先の地元足助で催されていたので、みんなで参加しました。残念ながら大学の先生は来てなかったけど、とても参考になりました。

 

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子供達の 後ろ姿が可愛過ぎるだろw

 

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国の重要文化財に指定されている旧鈴木家。

立派な梁。我が家も負けてないけど。

 

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改修期間は2年以上!規模が違う。

我が家は2ヶ月!

 

解体9日目

前日の続きで完全に屋根を解体していきます。

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垂木も全て撤去。

 

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柱が腐っているので屋根の上に登るには細心の注意が必要でした。

 

そして、なんと!この日は名人えびすさんがお昼ご飯を現場で振舞ってくださいました!

なんと素敵でお優しい方なんだ。

 

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えびすさんの奥様特性の豚汁。青空の下で頂いて最高に美味しかったです!

 

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屋根解体の後は玄関土間の壁材撤去。

壁を解体すると下から腰窓が登場。

この窓はキッチンエリアで再利用することに。

 

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暖炉廻りの壁も剥がし、漆喰を塗り直します。

俄然雰囲気が出てきた。

 

この二日間、大学の友人達のおかげで残っていた大きな解体作業を全て終える事ができました。本当にありがとう〜

やはり持つべきものは困ってる時に助けてくれる友達ですな。

 

次回からは地元大工さんによる基礎工事と内装工事の内容をアップします。

 

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最終の見積書と契約書を持って現場に来て頂いた地元大工さん。その名も青空契約。なんとも清々しい気持ちでした!

大工さん宜しくお願いします!

 

〜悠々自適に生きる〜

 

 

フリーランスが一番楽。だが、いずれ限界が訪れる。

先日、NEWPEACE INC.のCEO 高木氏が発信した「誰も教えてくれなかったフリーランスは厳しいではなく甘いという真実」という記事を読みました。

正直に言うとNEWPEACEという会社も高木氏もそれまで知らなかったのですが、とても興味深い内容と意見だったので自分なりの見解もメモしておこうかと思います。

 

www.wantedly.com

 

今まではひたすらインプットばかりしてきたのですが、折角ブログを始めたのでアウトプットの習慣付けと訓練をしていきたいと考えています。

 

フリーランスに必要なのはスキルと人脈

さて、今日の本題ですが、記事にあるとおり私も今後益々フリーランスの人も増えて、フリー向けの仕事も増えると思います。

フリーランスで稼ぐのは、簡単だ。手に職がある人であれば、今の給与の2〜3倍は稼げるだろう。まぁ実は会社はかなり色々費用負担しているので、実質それでトントンの人もいるだろうが。

ただ、お金よりも大きなリスクがフリーランスにはあると思う。それは、成長が止まること。フリーランスというのは、現在のスキルやリソースの切り売り以上、何物でもないから。

今後、世界的にフリーランスが増えていく。だからこそ、1つの視点として、経験を交えながら語っておきたい。

冒頭から高木氏はこう切り出していますが、まさにそのとおりだと思います。

私も27歳の時に4年半務めたデザイン設計会社を辞めて独立したのですが、ある程度のスキルがあって仕事をくれる見込みのあるクライアントや元請けが数社あれば、独立しても仕事をもらえる可能性が高いし、当然給料より収入は増えると思う。

クライアント側もコストカットできるし、低コストのアウトソージング先が増えるのはメリットでもあります。注意が必要なのは、業界によっては転職後や独立後に、それまで前の会社でお世話になっていたクライアントに接触する事は勿論、仕事の依頼がきても前の会社の許可が必要なケースもあるという事です。

そういう縛りがない場合は、たとえブラックな労働環境だとしても一定期間の修行(精神と時の部屋)だと思えばスキルアップできてクライアントとも知り合いになれて給料が貰えるのならこんなに素晴らしい事はないと思います。何事も修行をしてから旅立つというのが定石ですから。

 

私の場合はホテルのデザイン設計だったので、独立したところでホテルのクライアントから仕事の受注を得られるはずもなく、期待もしていなかったのですが、独立後すぐに取り掛かる案件を事前に確保して退職しました。そして独立後にその案件が中止になり途方に暮れたという阿呆極まりないスタートを切ったので、そういうリスクもあるという事をこれから独立しようと考えている人は覚えておいてください。

 

高木氏の場合は私とは逆のパターンのようですね。

新卒入社早々に(某大手広告企業を)退職し、スキルもリソースもないが(恐らくいわゆるメンターと言われる存在の方と一緒に)色々なイベントの仕掛けをする側に入る事ができたと。

僕は新卒で入った会社を1年ちょっとで辞めた。最初から計画してたわけではなく、3.11の影響に受け、その勢いで辞めてしまった。

無計画なフリーランスだった。ただ、それが良かった。スキルもリソースも無に等しかったから、社会に対して前のめりに仕掛けることができた。

僕にとってそれは「よるヒルズ」や「リバ邸」のシェアハウス、または「One Voice Campaign」などのソーシャルキャンペーンだった。これらの活動で出会えた人は、イベントも含めれば、のべ1万人を超えるかもしれない。ただ名刺交換した関係ではなく、プロジェクトの共犯者として関わったので、濃厚だった。

当時の僕は、評価経済を生きていた。毎日プチクラウドファンディング状態だった(笑)。生きていくのに困りはしなかったが、預金が増えることはなかった。あらゆることが常にゼロベースだった。

ただ結婚もして家族もできると、そういうわけにはいかなくなる。気がつけば、言葉を書いたり、PRを仕掛けたり、というのが、再現可能なスキルになっていた。共犯者が、何かやるときの大事なリソースになっていた。

そして僕は、今日からやるぞ!と気合を入れることなく、ヌメッとまともなフリーランスを始めた。1年間やって、想像を超えるくらい稼げた。どれも面白い案件だった。その割にセルフコントロール。こんなんだったらみんな会社辞めればいいのに、と思った。

ただ同時に、自分の戦闘力が上がっていないことに気づいていた。関わるプロジェクトも増え、なんとなく忙しく過ごし、サラリーマンよりも自由にインプットしているはずなのに。相対的に弱くなっている気がした。会社で下っ端やっていたやつの仕事が少しずつFacebookで流れてくる。今まで人のフィードなんて気にしたことなかったのに。

 

羨ましい限りです。ビジネスの基本は人脈です。そして人脈は行動力と決断力がなければ築けません。高木氏の才覚が垣間見えますね。間違ってもスキルも人脈もないのにフリーランスになろうとしてはいけません。それを人はニートと呼びます。

 

クライアントとの関係性が鍵

ここで少し気になるのはフリーランスだと戦闘力が上がらないという意見。

それはクライアントとの関わり合い方次第だと私は思います。

ただ言われた事、指示された事だけをこなす外注さん的な立場だとそうならざるを得ないですが、自ら積極的に提案できる関係性を構築できればフリーランスでも十分に戦闘力は上がると思います。中々リスクと時間とお金が伴う提案は受け入れてもらえませんが、そこで諦めたらおしまいです。これは事業をする上でも会社勤めで上司を説得する時でも同じ事だと思います。向上心と行動力、そして諦めない心、それさえあれば立場は変わっても成長は止まらないと思う。

今、経営者になって色々発注するようになって初めて気がついたが、フリーは現在のスキル・リソースの切り売りだ。それ以上も以下も期待されない。ぶっちゃけリスクが伴う仕事は責任を取れる会社に発注するし、期待したことが出来ないようであれば取引を中止するだけだ(実際は納品まではしてもらうけど次発注することはない)。

ジャンプすれば届くかなというボールは投げない。でも一度でもボールをキャッチし損ねたら終わり。しかしそれはフリーにはわからない。発注主は自分たちの経験の糧にはするが、わざわざ伝えないのだ。育てる義務はない。お金を払っているから期待して色々言うのではなく、お金を払っているからこそ何も言わないのだ。残酷な話だけど。

気がつけば、自分の正面に投げられたボールをキャッチしてばかりになる。案件的にベストかどうかではなく、やりやすいという理由から身近なリソースを借りる。一度上がった収入は下げられないから、そうやって仕事を回すことばかりが上手くなる。その姿は、大企業にいる少し偉いおじさんと同じだ。

この発注する側の意見は正にその通りだと思います。だからこそ私は常に新しい提案をしなければならない、現状に甘んじていてはいずれ使い捨てにされると危機感を持って仕事に取り組まねばならないと思うのです。(正確には使い物にならなくなると言った方が正しい。次から次に新しい技術が生まれ、最先端のスキルを持った若手のフリーランスが登場してくるのだから)

そして勿論、この事はサラリーマンも同じです。現状維持に甘んじて上司の機嫌取りと言われた事しかしない無能な中間管理職が世間にはどれ程多い事か。

 

フリーランスが一番楽。だが、いずれ限界が訪れる。

所詮自分も、代替可能な存在になっていた。目の前の安い自由さと手取りに釣られ、20代の貴重な成長期をなんとなく過ごしてしまった。気がつけば、不自由な組織のなかで泥臭く経験を重ねた奴が機会を獲得するようになり、一方で僕は人生の選択肢が狭くなっていた。

結局、フリーランスはやめた。会社経験が無さすぎるので、どこかの会社に入ることも一瞬検討したがやめた。自分で会社を起こすことにした。それがNEWPEACE。正直、最初は苦しかった。フリーランスのほうがあらゆる面で簡単だった。何より自分が成長しなければならない場面が多すぎて、毎日成長痛だった。しかしそのおかげで、戦闘力が上がった。

 フリーランスでやっていこうと思えばある程度はできると思います。一定のスキルと人脈があれば。定期的に仕事をふってくれるクライアントさんがいたりすると本当にありがたいものです。でも、そこにクリエイティブな要素がなければいわゆる代替可能な存在になってしまうという訳ですね。

「人一人は所詮1馬力、頑張っても1.5馬力か2馬力ぐらいしか出ねーよ。無理し過ぎると身体壊すしな。要は人だよ。いかに優秀な人財を集められるか、育てられるか、引き止められるか。会社はそれにかかってる。」

最近、先輩経営者から言われた言葉です。

 

フリーも同じです。所詮フリーはフリー。1馬力です。外注さんとしての関わり合いしかできないか、外注仲間と協力して比較的大きい案件ができたとしても案件毎の単発単位になってしまいます。

 

私はフリーランスで独立するのは、それだけでも大変な事だと思います。仕事が取れなければ当然収入ゼロ。ある日突然、定期的に発注して頂いていたクライアントから仕事が来なくなる事も当たり前にあります。なので忙しくても作業しながら営業もしなければいけません。

適当に仕事をこなしても毎月の給料や年2回のボーナスが貰える事がこんなにも有難いものなのかと独立当初挫折した自分は痛感したものです。

どんなに前の会社で培った華やかなホテル案件の実績をポートフォリオにまとめても、所詮は前の会社の実績です。いくら担当デザイナーだと言ってもお客様は見向きもしませんでした。独立してからの実績はないのか?なら話にならない。実績作ってから出直して来い。

 

まぁ、当然なんですけどね。クライアントからすれば20代のペーペーにわざわざリスクを冒して発注する意味がないですから。そうすると必然的に外注さんとしての仕事に頼らざるを得なくなる。

 

最初から下請けの外注さんや(設計業界で言うなら)CADオペとして独立するならスキルさえあればそこまで仕事に困らないかもしれないが、その先に未来があるとは思えない。

 

フリーランスの戦闘力が上がらないのではない。仕事のスキルだけでなく、営業、人脈づくり、経理や契約の知識が必要になるので、ある一定までは戦闘力も経験値も上がるはずです。

だが、外注さんの立場に甘んじた時、停滞が始まる。焦燥感すら覚える事もありました。

正に目の前の安い自由と手取りに釣られている状態。これじゃぁ何処かの組織に属していた方がマシなんじゃないか、と自分も思った事もあります。終わりの始まりを肌で感じ始める。

だからと言ってクライアントを獲得して期待に応え続けるとなると、発注する側も受注する側もフリーランスでは限界が来る。

それが私が思う所のフリーランスの限界です。

 

フリーランスから会社設立が王道

 高田氏は現状維持に危機感を持ち会社を設立したそうですが、そうでなくても、仕事が順調に軌道に乗って仕事量が増えたり、クライアントの期待や要望に応える為に会社を設立するのはある意味王道と言えます。

そして、そこから経営者としての道が始まります。

「人を雇う、人を活かす、人を育てる」ことは本当に難しい事です。私は今でもずっとその事に苦心していますが、フリーランスで、自分一人でやっていた頃の方が遥かに楽でした。自分一人なら時間も場所も自由に決められますが、人を入れるとそうはいきません。社員が働く為の設備や環境、そして給与にお金がかかり、仕事を教えるのに時間がかかるにも関わらず作業効率はどうしても自分より悪くなります。その上自分は経営や営業に時間を取られて、それまで1.5馬力で動いていたとしても0.5馬力にならざるを得ません。経費が増えて作業効率が落ちるという事態が高い確率で会社設立当初に起こります。

即戦力、優秀な人財が欲しいと願いますが、そういう人財はよりクリエイティブな仕事ができる会社を選ぶか自分で独立します。なので先ずは会社をクリエイティブな環境にする必要がある訳です。

折角育てた人財が数年後に転職や独立で辞めていく。自分も独立した訳ですから勿論応援したい気持ちもありますが、複雑な気持ちになりますよね。そうならない為にもよりクリエイティブな仕事ができる会社にしたい、やりがいのある仕事ができる会社にしなければいけません。経営者の改善への道は果てしなく続きます。言うは易し。自分はまだまだ全然できていません。今年一からやり直そうと思っています。

 

あと補足しておきますが、勿論、業種によってはフリーランスで成功している人達は沢山います。ライター、アナウンサー、インストラクター等の業種がそうですが、個人でのブランディングに成功すれば生涯フリーランスで生きていく事も可能だと思います。

ですが、そういう人達ほどプロフェッショナルで、日々の精進を怠りません。だからこそブランディングもできるし、仕事も次々貰えるのだと思います。

フリーは稼げるらしいとか楽して稼ぎたいと思って独立すれば必ず失敗すると思いますし、上手く行っているように見えても長くは続かないでしょう。

要は自分が独立してまで何をしたいか、だと思います。

 

ここまで自分の独立、創業時の経験を交えて自分の見解を書いてきましたが、苦労も多い分、楽しい人生を送れていると思います。気が付いたら子供も5人に増えていましたし。

挫折や失敗を経験しても独立しなければ良かったと後悔した事は一度もありません。諦めなければ挫折や失敗も全て過程として経験になるだけの事ですし、好きな事を仕事にしているというのもあります。自分で事業をするからには覚悟して何事も自分で決めますし、全て自分の責任です。それが自分には合っているのだと思います。

これからも家族との時間を大切にしながら好きな仕事を頑張ろうと思います。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

〜悠々自適に生きる〜

 

 

古民家改修 解体編その3

築200年の古民家を改修して田舎に移住する計画を進めています。

5人の父ちゃんは今日も奮闘しておりますが、母ちゃんのHPが残り僅かなのが気になる。

5番目に産まれたのが女の子だったので少し安心してたのが、間違いだった。一番手がかかるっ!_:(´ཀ`」 ∠):

 

さて、本題の古民家改修です。

解体4,5日目

5日目は妹がまた手伝いに来てくれたので、残っていた床の解体作業をイッキに進める事ができました。

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そのまま使えるかどうかはわかりませんが、床の基礎になっている大引は残して根太をひたすら解体して薪木にしていき、腐っている木はそのまま燃やします!

 

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火の用心。 その為に焼却炉を補修したのですが、補修後の焼却炉の写真を撮り忘れていたので今度アップします。

 

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床だけでなく、梁下に付いている框も撤去しました。部屋は広く使いたい(なんせ人数が多い)ので出来るだけ間仕切や襖は撤去します。土間側二間は天井も撤去して吹抜けにしたので、かなり開放感が出ました。

 

解体6,7日目

この日は予定していた友人と兄貴が諸事情により来れなくなり、我が家のスタメン7人(内2人は安定の戦力外)での作業。

6日目は引越先の地元・中馬地区でひな祭りのイベントが開催されていたので、作業は程々に散策する事に。

 

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 素敵な町並み。

足助・香嵐渓は古くから伊那街道の宿場町として栄えてきた歴史ある町です。保存活動も積極的に行っているので、風情のある建物や町並みが素晴らしいです。

しかし、5人の子連れは相変わらず目立つなぁσ(^_^;)

うちの子は元気一杯だから、そこら中で通行人や犬に声をかけるんですが、その後人数を確認された後、二度見されますw

気さくな方は声をかけて励ましてくれますしねw 

「昔はみんなそうだったのよ!」

とか

「偉いわね!誰か表彰してあげて!」

みたいな感じが多いですが、偉いのはお母さんなので、自分はニコニコしながら距離を取りますw この距離間を保つのが年々子供が増える度に上手くなってきた気がします。

 

脱線しました。

という訳で、6日目は片付けと掃除だけして退散。7日目は天井裏の掃除をしました。

その2でアップした動画をご覧になった方はご存知ですが、あの200年分のすすと埃が大量に天井裏に溜まっているわけです。

 

ご覧になっていない方はコチラ↓

 古民家改修 解体編その2 - 悠々日記〜7人家族古民家暮らし〜

 

しかも、昔は蚕を育てていたそうなので、藁やらゴザやら重しの木やらが大量にあり、それをひたすらゴミ袋に詰めていきます。

 

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マジで全身真っ黒になりました。

天井裏は二期工事で子供部屋(というか秘密基地に近い)になる予定で、大工さんが工事に入られる前に掃除しておかなくては!と思っていたので、ある程度ゴミとすすを外に出せて良かったです。床も真っ黒になりました。

今日はここまで〜

 

〜悠々自適に生きる〜

 

 

里山資本主義とは

引越先の古民家を管理されている名人えびすさんより里山資本主義という本をお貸し頂いた。

 

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東京出張の新幹線の中でスタバのコーヒーを飲みがらMacBookでメールの返信をした後に読む本ではないのは承知の上だが、面白い!

 

名人からこれからの里山の可能性やヒントがこの本から読み取れる筈じゃ。(実際にはこんな言い方はしていないが、そう聞こえてしまう)と紹介された。

 

本書は映画「もののけ姫」に登場するタタラの民と呼ばれる製鉄所がある村のモデルにもなっている島根県出雲安来地方や岡山県真庭市の「木質バイオマス発電」の取り組みを始め、広島県に在住の方が発明した「エコストーブ」の紹介からオーストリアバイオマス発電最先端事例まで取り上げ、日本で衰退の一途を辿っている林業にスポットを当てて里山の魅力と可能性を伝えている。

 「里山資本主義」とは

里山資本主義」とは、お金の循環がすべてを決するという前提で構築された「マネー資本主義」の経済システムの横に、こっそりと、お金に依存しないサブシステムを再構築しておこうという考え方だ。お金が乏しくなっても水と食料と燃料が手に入り続ける仕組み、いわば安心安全のネットワークを予め用意しておこうという実践だ。

勘違いしないで欲しいのだが、江戸時代以前の農村のような自給自足の暮らしに現代人の生活を戻せという主義主張ではない。

筆者はこの様に述べ、マネー資本主義へのアンチテーゼとして3つ挙げている。

 

・貨幣換算できない物々交換

・規模の利益への抵抗

・分業の原理への異議申し立て

 

詳しくは是非読んで欲しいとこですが、要はお金が全てじゃないよねって話と、大量生産されてる物や食べ物ってろくな物ないよねって話(自分解釈では)。それについては激しく同意!

自分は フランチャイズのお店には自らは絶対に行かないし、極力コンビニ弁当やファストフードも食べない様にしています。それにお酒が大好きなので、個人経営されているこだわりを持っている素敵なお店を見つけると本当に幸せな気持ちになります。

本書は冒頭よりリーマンショックや3・11東日本大震災の教訓から始まりますが、現在の経済システムに警鐘を鳴らしているわけです。里山資本主義は未来の持続可能なシステムの中で数ある選択肢の1つとしてとても魅力的な主張だと思う。古き良きにスポットをあてる。温故知新の精神。自分は今後益々原点回帰の流れが強まってくるのではないかと思っています。

ちなみにリーマンショックについては映画「マネーショート」を観ると非常に分かりやすいです。当時の異様な空気が感じとれます。

 マネー・ショート 華麗なる大逆転 - 作品 - Yahoo!映画

 

金融崩壊、世界経済の停滞、原発神話崩壊、迫り来る大地震の可能性等。今まで当たり前に享受してきた物(電気、水、食糧、お金等)は決して当たり前の物ではない事に多くの人が気付いたにも関わらず、目を閉じてそのまま走っている状態が現在の社会状況に近いのではないでしょうか。

まともな人なら一度は疑問に思う筈です。

本当にこのままで良いのだろうかと。

里山資本主義」とは、そんな現代社会のシステムを補完するサブシステムであり、古き良きにスポットを当てて、里山の資源に注目した素晴らしい主義主張だと思います。

 

あなたはお金では買えない

 里山資本主義を一足先に実践している人は、本当に面白そう、満足そうなのだ。なぜなのか。実は人というものの存在の根幹に触れる問題が、マネー資本主義対里山資本主義の対立軸の根底にあるからだ。

マネー資本主義は、やりすぎると人の存在までをも金銭換算してしまう。違う、人はお金では買えない。

〜中略〜

お金は他の何かを買うための手段であって、持ち手の価値を計るものさしではない。

 そして筆者は持つべきものはお金ではなく、2つの事だと主張する。

 

・人との絆

・自然とのつながり

 

 決してお金を否定している訳ではありません。お金は絶対に必要だし多いに越した事はないですよね。自分も事業を営む身として資金の大切さは身に染みていますが、「お金は目的ではなく手段だ」と常に意識しています。要は使い道や使い方が重要だということ。そしてもっと大事なのは人の恩恵への感謝と自然への畏敬と感謝。自分の子供たちにもそういう大事な事を覚えて欲しくて里山に移住することを決意しました。

 

後半は具体例や様々な取り組みを紹介しながらIターンやUターンと呼ばれる地方で活躍する若者達を紹介しています。

里山に移住する身としてはとても参考になります。名人えびすさんが特に伝えたかったのはこの辺りかもしれないなと読んでて思いました。

 

そのうち何故僕達家族が里山に引っ越す事にしたのか、子供の教育方針とか、その辺りも書いていきたいと思います。

 

〜悠々自適に生きる〜

 

古民家改修 解体編その2

解体2日目

解体初日で玄関土間の天井を解体したので2日目は畳の撤去と床の解体。



想像以上に子供達も頑張ってくれて八畳三間の床を一日で解体する事ができた。
残り二間は他の解体作業に支障をきたすので後日にすることに。
男手一人だったので、できるとこまでと考えてたのに嬉しい誤算。

薪木に使えそうな垂木は釘を抜いて程よい大きさに切って保管。
腐ってない床板は資材置き場に。
畳は近所に住んでいるえびすさんが引き取ってくれた。このえびすさんという方はかなり面白くて凄い人なんですが、その話はまた別の機会で。密かに名人と呼んでいます。 

 

解体3日目

この日は友人3人がヘルプに来てくれたので、作業量の多いキッチン、風呂廻りを解体。

3人の内2人はハツリ屋と呼ばれる解体職人なので頼もしい限り。プロの解体作業のスピードは想像以上に早く午前中には浴槽と間仕切り壁の撤去完了。

 

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 午後も順調に解体は進み、増築部の外壁、天井、雨戸枠等を次々と解体していく職人2人は頼もしい限り。もう1人は子供達と一緒に気を燃やしながらサボってたけど。

 

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最後に100年分のすすと埃を物ともせず天井を解体する友人の動画をアップします。装備はタオルとマスクのみ。

まるでジーザスのように神々しいその勇姿をご覧あれ。

 

100年分ぐらいのすすと埃を物ともせず作業を続ける斉藤という男。装備はタオルとマスクのみw#古民家改修 #天井解体 #神々しい #ジーザス

〜悠々自適に生きる〜

古民家改修 解体編

三月末に引っ越し予定の古民家を改修するにあたり、自分達でDIYできる事はボランティアを集めて自分達でやります。

予算も限られているので。

DIYでやるのは解体と漆喰塗装、それと小物製作でその他の施工は地元の大工さんにお願いします。やっぱり大事な所はプロにお任せが一番。

 

先ずは解体から。

工事内容を明確にし、どこまで解体すれば良いか大工さんと事前に現場打ち合わせします。

解体範囲が決まれば、後はひたすら壊して燃やしていくだけ。

 

1日目は妹と我が家7人(内2人は戦力外)で作業開始。

玄関土間の天井を剥がして吹き抜けにします。

折角の梁を天井で隠してしまっていた(冬の寒さ対策だと思われる)ので、どんな素敵な梁が出てくるか楽しみにしてました。

 

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天井裏に溜まっていたすすや埃が大量に落ちてくるので、マスク、ゴーグル、被り物は必須。

 

待望の梁と茅葺の屋根裏とご対面!

 

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暗くて上手く撮れない。でも想像以上に天井も高くて素敵な屋根裏でした♪

屋根裏は二期工事で子供部屋にする予定です。

 

天井下地の垂木等は薪木にして、天井材は燃やします。

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初日の解体はここまで。

内見した時から絶対に剥がしてやろうと決めていた天井を解体して素敵な梁と対峙した時は何とも言えない気分になりました。

200年前に大工さんが建てた家に自分が命を吹き込むのだ!なんて考えるだけで高揚が止まらない。

 

〜悠々自適に生きる〜