悠々日記〜7人家族その日暮らし〜

5人の子育てに奮闘しながら悠々自適に暮らしているベンチャー社長の奮闘物語をゆるく発信します。

原生林に行ってきた

先日長男の学校行事で原生林の見学に同伴してきました。長男は公立の小学校には行っていなくて、NPO法人シュタイナー学園という学校に行っています。(残念ながら引越しに伴い転校してしまうのですが)

シュタイナー教育というのは子供達の感性を大事にし、教科書を使わずに学びや体験を与えていく独自の教育方法です。

このサイトが参考になるので、興味がある方はどうぞ。

シュタイナー教育とは?特徴は?どんな子に育つの? - こそだてハック

 

そのシュタイナーの教育課程で3年次に自分達で家造りをする科目があります。(実際に凄いクオリティ。)

その家造りに使う木を切ってもらうついでに大工さんと一緒に原生林の見学に行きましょうという行事。本格的過ぎるw

でも、正直長男は転校が決まっているので、参加を迷っていましたが本人が行きたいと言ったので家族揃って(スタメン7人!)参加した次第であります。前置きが大変長くなってしまいましたが、結論から言うと俺が一番はしゃいでいたかもしれない、ってぐらい楽しんできました。

 

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国有原生林 段戸裏谷

通称きららの森

 

ここの山は国有林、つまり天皇陛下が所有されている山で木を切ったり植えたりする事は勿論、枝や土を持って帰る事もできない神聖な場所なんです。と案内をして頂く木こりさんから説明がありました。(罰金もあるらしい)

だから伊勢神宮式年遷宮の時の様に神事を行ってから伐採するんだな。後々ご紹介しますが、この木こりさんの言葉の重みがとにかく半端じゃなかった。

因みに、勿論ですが、ここの原生林の木を切る訳ではありません。木を切ったり植えたりできるのは本来私有林のみなので、近くの私有林で伐採して貰います。

 

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木こりさん曰く、植林なんてのはただの人間のエゴで、山にとってみたら遺伝子組替えの様なものだと。

 

山は1つの生命体

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よく国内の間伐材の利用が減り、日本の林業が衰退し山の状態が悪くなるケースが多いという話を耳にしますが、人の手が入っていない山、原生林とは実際どういうものなんだろうと思っていました。

そもそも間伐が必要なのは植林された人工林の山だけで原生林の山は植林も間伐も必要ないらしい。大自然に人の手など太古の昔から不要なのだ。

 

落葉樹は自らの落ち葉で腐葉土を作り、栄養価の高い土壌にすることで十分に養分を吸収し成長していくらしい。

木は自らの為に葉を落としているのかもしれない、と一瞬思ったが、いや、何かの為にとかそんな訳ない。無理に意味を持たせようとする事こそ人間のエゴだと気付いた。

花は花故に咲き、草は草故に生い茂る。木は木故に、葉を付けては落とすのだ。

そこに意味などない。

 

そして、その落ち葉を分解するのが微生物の働きで、微生物が存在しなければこの世の生物は生きていけないらしい。木も草花も動物も、そして勿論人間も。

 

木は何万?(単位はわからないが)もの胞子を放出するが、親である木が在る間は陽の光が入らず育たないそうだ。親木が何らかの理由(虫に侵されたり、老逐したり、台風で倒されたり)で倒れた時に初めて陽の光が入る様になり、胞子が芽吹き成長する。その中で一番成長力のある子だけが育ち、また親木となるらしい。

そして倒れた親木は膨大な年月をかけて微生物が分解し、土へと還る。普通の木の周期はおよそ800年と言われているそうだ。樹齢何千年レベルの樹木に神が宿ると言われるのもわかる木がします。

なんて壮大なスケールの話なんだ!と木こりさんが淡々と説明を続けている間中、興奮していました。そして木こりさんはこう断言したんだ。

 

『山は1つの生命体なんです。』

 

痺れた。仕事が忙しかったり、行き詰まっていたり、理解して欲しい人に理解して貰えなかったりで余裕がなかった自分に、そんなちっぽけな事で悩む必要はないと教えて貰った気がしました。昔から日本人は山に神が住んでいる、宿っていると信じ、云い伝えられてきましたが、少し感覚的に理解が深まった気もします。

屋久島や奥飛騨の原生林にも前から行ってみたいと思ってたけど、改めて行ってみたいとも思った。

 

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 木が倒れて分解され、苔が生えている。原生林には至る所で目撃する事ができる。

 

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数年前に台風で倒れた巨木。

 

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折れた幹の部分。虫に侵されたらしい。分解が始まっていて既に一部柔らかくなっている。

(子供達も真剣な眼差し!)

 

この世は神秘に溢れている

 

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最初この写真を撮った時は、アレは、何だろうと思っていましたが、

 

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コレ、何だろう?デカイ❗️

堪らず「何ですか?コレは⁉️」と木こりさんにきいたところ、コレは木のかさぶたの様なものらしい。

 折れた枝の根元を自分で治すとこのようなかさぶたの様になるそうだ。自然治癒能力。凄いなぁ。

 

 木こりさんに「山は1つの生命体だ」と教えて貰ったが、ふと思った。

 

 この世は神秘的な事柄、つまり人智が及ばない事柄に溢れているのではないだろうか。

 

山も木も微生物もそうだが、人はまだ水についても完全に解明できていない。

水について全く解明されていない謎を5つ紹介「氷は1種類ではない」 - ライブドアニュース

 

あまりに身近で考えもしなかった…水の未解決性質 - NAVER まとめ

 

そして。水は記憶媒体だという事は分かってきたが、何故そうなるのかはまだ不明のままです。水は音波や言葉等にも著しく影響を受けていますが、水についてはまた機会があればまとめたいと思います。

 

人間の脳も腸内細菌もほんの一部しか解明できていない。この世は神秘に溢れている。だから面白いんだ。

 

そんな事に想いを馳せながら原生林を回ってきた。赤子を背負いながら。

 

木を切ってもらう

原生林を見学した後、私有林に移動し山の中でランチをとりました。

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お母さん達がそれぞれ持ち寄ってシェア。どれも絶品!豪華ランチです。

 

さぁいよいよ木こりさんに木を切って貰う時がきました。間伐材も大事な資源だという事を覚えておいてください。と木こりさんより前置きがあり、木を切り始めました。 

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 倒す方向を慎重に調整する木こりさん

 

ここの伐採場はアスレチックにもなっていて、ガキ大将養成所も運営しています。

しかもなんと、引越し先から車で10分ぐらいの位置。これは参加するしかないw

 

木を切った後、皮を剥いでいる間、展望テラスで景色を眺めていました。

 

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素晴らしい景色!

 方角は違いますが、引越し先の足助地区です。

山があり、川があり、そこに人間が住まわせて貰っている。そんな風に思えた。

ここで暮らしていける喜びを感じていた。

 

〜悠々自適に生きる〜