成功への道⑨〜理想の人生を生きる為に〜
ストレスから来る原因不明の体調不良で自分の身体が思う様に動かなくなった俺は自宅のベッドの上で天井を呆然と見つめていた。
ここで言う「成功」というのは単に世間一般でいう「大金持ち」になる事ではない。「自分の理想の人生を生きる」ことを一言で「成功」と位置付けた。そして勿論、自分自身「成功」している訳でも「大金持ち」な訳でもない。今まで歩んで来た道、これから進む目指すべき「成功」への道を自分の為に記録する事にしただけだ。そんなベンチャー社長の物語シリーズである。
物語シリーズ①はこちら
成功への道①成功への道①〜理想の人生を生きる為に〜 - 悠々日記〜7人家族その日暮らし〜
前回の物語シリーズはこちら
成功への道⑧
夏のイルミの施工は何とか仲間のお陰で完了する事ができたが、数日経っても体調に改善の兆しは見えない。
普段は食って寝れば大抵治ると思っていて、病院には全く行かないのだが、周りに心配され過ぎて流石に行く事にした。
1ヶ月で体重が激減したのだ。
動けないし、食欲ないから食べれなくて、あっという間に痩せ細っていった。
ちょっと太り気味だったから丁度良いやぐらいにしか考えてなかったのだが、身体が動かないのはまずい。仕事にならん。
父親に紹介して貰った病院から更に大学病院の皮膚科を紹介して貰った。
免疫機能が低下して持病のアトピーが悪化して、皮膚のバリア機能が低下して体温が下がってると診断を受けた。
出された薬はただの塗り薬のステロイドだ。
いやいや、そんな訳ないでしょ?
只のアトピーならこんな苦労してないよ。
アトピーは幼少の頃から付き合ってきたし、脱ステロイドもして大人になってからは殆ど治ってたんだから。
根本的な原因が知りたいんですけど?
と聞いても医者は答えてくれない。
だから西洋医学は駄目なんだわ。
対処療法しか知らないし、マニュアル通りの薬を処方するだけ。
当然ステロイドなんか使っても良くなる訳がない。
結局2ヶ月で体重は15㎏落ちた。
外見はどう見ても病人にしか見えない。
回復の兆しが全く見えなかった。
自分が何の病気にかかってしまったのか。
それが分かったのは思いがけないタイミングだった。
お義母さんの癌治療に効きそうな代替療法を行なっているクリニックを探して連れて行った時に、そこの先生から
あなたも明らかに病人だから一緒に血液検査しなさい。
と言われ、是非お願いしますという事で一緒に検査してもらう事にしたのだ。
そのクリニックがココ↓
青山ブルークリニック
血液検査と言っても日本の医療機関ではできない項目まで細分化された結果が出てくる。
採取した血液をフローズン化して海外の専用ラボに送っているのだから凄い。
お陰で当時の俺は殆ど全ての食品にアレルギー反応が出ていた事が判明した。
気になっていた病名は、
リーキーガット症候群
聞いた事もないし、何の病気かも良く分からないが、簡単に言うと小腸に穴が空いて、本来吸収すべき栄養が外に漏れ出してアレルギー反応を起こしているとな。所謂、免疫不全の病気。
なので、魚介、小麦、イースト菌、穀物類、炭水化物も駄目だと検査で判明した。
「食べれる物がないんですけど?」
って聞いたら、
「ん〜まあ、野菜だね。」って。
兎に角、アレルギーが出る食べ物は極力除去してサプリを飲んでください、と言われた。だがそもそも小腸の穴が塞がらないとサプリ飲んでも栄養吸収できないから、先ずは食事療法で腸内環境を整えなくてはいけないらしい。
リーキーガットを詳しく説明してるサイトがあった↓(当時はまだこのサイトはなかったと思う)
ようやく自分の病気が判明し、食事療法とサプリで俺の身体も良くなる筈。
と思ったが、そんな簡単には治らなかった。
妻も協力してくれて、スムージーや野菜中心の献立にしてくれたが、一向に回復の兆しが見えない。
サプリは効いてなさそうだし、血便まで出始めた。アトピーはドンドン悪化して、皮膚はボロボロ。1日3回風呂に入って身体を温めて、ベッドやソファーで横になるしかなかった。
ほぼ寝たきり。
いよいよヤバイな。
俺、下手したらこのままくたばっちまうんじゃねぇか?
そんな風に思えて、不安で仕方なくて涙が出てきた。
子供を連れて出掛けしようとしても身体が言う事を聞かず、一人で留守番、なんて事も何度かあった。
悔しくて、情けなくて、涙が止まらなかった。
俺の身体はどうすれば治るんだろうか。
できるだけ負担をかけない食事を心掛けても、サプリを飲んでも、寝ても覚めても治らない。
ある日、妻がリーキーガットにはGAPSダイエットが良いみたいだと調べて教えてくれた。
ダイエット⁉️
こんなに痩せ細ってるのにダイエットなんか必要ないでしょ。
でも良く聞いたらダイエットというより食事法らしい。
今調べるとGAPSについても色々サイトがある。5年前はほぼ無かった。
あったのはこの本だけ↓
妻はFBで調べて、実際に10年程前にリーキーガットらしい症状(当時は日本ではリーキーガット症候群という言葉すらなかったらしい)で、数年間日本の病院をたらい回しにされて、海外まで行って治療を受けた方とコンタクトを取ってGAPS食事療法を教えて貰ったそうだ。
このサイトが詳しく解説してます↓
食物アレルギーや不耐症がある人は、保護膜である腸の上皮を修復し、腸表面全体がしっかりと覆われる状態にしなければなりません。そのために導入食事療法の実践が必要です。アレルギーや食物不耐症は、異常な腸内細菌叢によって腸上皮が損傷している「リーキー・ガット(腸管浸漏)」という状態が原因となって起こります。この状態では、食物が十分に消化されないまま損傷した腸壁を通って吸収され、それを攻撃するための免疫システムを作動させます。アレルギーの場合、どの食物に反応するのかを特定するため、検査をするのが一般的ですが、腸壁が損傷していると、ほぼ全ての食物が不完全消化のまま吸収される可能性が高くなります。それに対するアレルギー反応はすぐに現れることもあれば、遅れて(1日後、2〜3日後、または数週間後)現れる場合もあります。様々な食物に対する反応が重複すると、その日に出た反応が何に対する物なのか、特定することは不可能です。また、皆さんご存知の通り食物アレルギー検査自体が信頼できない物です。ですから、例えば2週間にわたり、毎日2回ずつ検査することが可能な場合、食べた物全てに対して「アレルギー有り」の結果が出てしまうでしょう。腸壁の損傷状態が続く限り、あらゆる食べ物を排除しても問題を取り繕うに過ぎず、良い方向には向かいません。私の臨床経験から言うと、最良の治療法は導入食事療法で集中的に腸壁を修復することです。一旦腸壁を修復すれば、食物が完全に消化されてから吸収されるようになり、大半の食物不耐症とアレルギーが解消します。
全くこの通り。
食べ物を除去するだけでは改善しなかった。
ガチの臨床では2年ぐらいかけてフルGAPSをするみたいだけど、導入食事療法を調べると、除去食とメインはボーンブロス(鶏ガラスープ)らしいので早速試してみた。
既にある程度は除去していたし、前にファスティングも試していたので、ボーンブロスのみの生活も苦もなく始められた。
上質な鶏ガラスープは黄金色に輝き、何より最高に美味しかった!
GAPS食事療法はボーンブロスのコラーゲンが壊れた腸壁を治してくれるそうだ。
効果は1週間程で現れた。
血便が止まり、身体の調子が良くなっているのが実感できた。
いきなり劇的に回復する訳ではないが、徐々に改善の兆しが見えてきただけでも救われる思いがした。
希望が持てるだけで前向きになれるのだ。
闘病してる人はもっと大変な思いをしてるんだろう、健康である事を噛み締めなければいけないと思った。
今はまだ健康ではないのだが。
4人目が産まれるまでには身体を治すと意気込んでいたが、結局倒れてから数ヶ月が過ぎても全快までには至らず、出産を迎えた。
俺は4人の父親なのだ。
一刻も早く身体を治して仕事をしなければならない。
ベッドで天井を睨みながら身体を治す事に専念する事を心に決めた。
〜悠々自適に生きる〜